中国から貨物を輸出するなら、一度は通関書類に苦しめられたことがあるはずだ。私もその一人だ。
以前の私はすべてを一般貿易で通関していた。1回の出荷ごとに書類の山:契約書、商業インボイス、パッキングリスト、税関申告書。フォワーダーは1件の申告ごとに数百元の手数料を取り、それでも行列に並んで待たなければならなかった。小口出荷では、書類代だけで利益の大きな部分が消えてしまうこともあった。
そこで調べたのが9710と9810——中国が越境EC輸出のために作った2つの税関監督管理コードだ。2年間実際に使い倒した今、そのすべてをここに書く。私が払った「授業料」を、あなたには払ってほしくない。
9710と9810とは、ざっくり言うと
9710は「越境EC・B2B直接輸出」。人間向けに言えば:あなたは中国にいて、海外の法人バイヤーが注文して(Alibaba Internationalや自社サイトの卸注文を想像して)、貨物をそのまま直接送る。申告は9710で行う。
9810は「越境EC・海外倉庫向け輸出」。人間向けバージョン:まず貨物をまとめて海外倉庫に送り、売れるたびにその倉庫から個別注文を出荷する。9810では、貨物が中国を出た時点で税還付の手続きを始められる——全部売れるのを待つ必要はない。
9610(B2C直送小包)とは違い、9710/9810はB2Bチャネルで、取扱量も1件あたりの出荷額も大きい。
核心の違いを一言で:9710は「先に売って、後から送る」。9810は「先に送って、後から売る」。
実務メモ:9710を使う前に、自社は越境ECプラットフォームかシングルウィンドウシステムに登録しておく必要がある。その後はマニフェストで申告し、定期的に総括申告すればよく、出荷ごとのフル通関は不要だ。9810の場合、海外倉庫自体がきちんと備案(登録)されていて、貨物到着後は実際の販売実績に基づいてフォローアップ管理をする。ちゃんとしたフォワーダーなら、両方の登録手続きを半日で案内してくれる。政策文書を一人で読み解こうとしないこと。
直送なら9710。海外倉庫に在庫を置くなら9810
選び方は?貨物の実際の動きを見よう。勘で決めない。
B2B注文を受けて中国から海外の法人バイヤーに直接送るなら9710。申告は簡素化されている——一般貿易のように出荷ごとにフル書類を揃えるのではなく、6桁のHSコードで申告できる。速くて安い。
Amazon FBAや海外のサードパーティ倉庫を使い、在庫をあらかじめ海外に置くなら9810。貨物が先に動き、注文が後から追いつく。配送リードタイムが短く、返品やアフターサービスも楽になる。
私自身の出荷から、2つの実例を紹介する。
初めての9710出荷は2023年末——広州から東南アジアのクライアントへ、携帯電話アクセサリー、約150,000元相当。フォワーダーがマニフェスト申告を出し、税関はその日にリリース、バイヤー側の通関も問題なく通過した。それ以来、私のB2B直送注文はすべて9710だ。書類準備は2〜3日から半日に短縮され、フォワーダー手数料も大幅に下がった。
2024年8月には、9810でロサンゼルスの倉庫へ出荷した——小型家電約5,000個。フォワーダーが午前中に申告し、税関はその日に貨物をリリース。簡素化申告は本当に速い。貨物は船便で、1か月強で倉庫に到着した。税還付の方は、輸出書類が揃った時点で手続きを開始でき、お金も以前よりずっと早く戻ってきた——許可証買い付け輸出をしていた頃は、還付はゼロだった。比べものにならない。

対照的に、友人は似たような貨物を一般貿易(コード0110)で欧州へ送った。書類準備に3日、フォワーダー手数料は千元近く、その後さらに検査で2日ロス。貨物額は似たようなものなのに、書類コストは数倍だった。
つまり、製品の良し悪しの話ではない。正しいレーンを選ぶかどうかの話だ。
ざっくり計算:一般貿易では、フォワーダーと書類代で1出荷あたり千元の大半がかかった。年間50出荷なら、書類だけで約50,000元。9710/9810に切り替えてからは、簡素化申告でその費用が半分以下になった。中小セラーにとって、これは小銭ではない——本物の利益だ。
9710/9810 vs. 一般貿易:勝っているポイント
横並び比較:
| 9710 | 9810 | 一般貿易(0110) | |
|---|---|---|---|
| 申告 | 簡素化。6桁HSコードでの申告可 | 簡素化申告 | 出荷ごとに正式申告、フル書類 |
| 検査 | 優先検査レーン | 優先検査レーン | 標準検査プロセス |
| 税還付 | 適正なインボイスがあれば可 | 貨物が中国を出た時点で還付手続き開始可 | 適正なインボイスがあれば可 |
| 向いている | 中国から直送するB2B輸出注文 | 海外倉庫への在庫配備(FBA/サードパーティ/自社) | 従来型のバルク貿易 |
注意:還付の条件や手続きの詳細は異なる——申告前に必ず港町の最新の税関政策を確認すること。
私が自ら踏んだ3つの落とし穴
1つ目、申告額は正直に。楽をしようと低く申告するセラーがいる。税関は価格データベースで照合するので、虚偽申告はすぐバレる。船便のスケジュールを逃す遅延はまだ小さい方——ウォッチリストに載れば、その後の出荷は毎回検査だ。本当の金額で申告しよう。
2つ目、9810の還付には前提条件がある。海外倉庫の備案、外貨受領の照合、販売会計の期限内処理が必要だ。還付は申請して終わりではない——フォローアップの会計が遅れると、前払いの還付金は取り戻される。地域ごとに要件が違うので、始める前に最新の税関政策をもとにフォワーダーとすべて確認すること。勘でやらない。
3つ目、モードを混同しない。中国からのB2B直送は9710、海外倉庫への在庫配備は9810。手間を省くために使い回さない——申告モードと貨物の実際の流れが食い違うと、還付も監査も問題だらけになる。
もう一つ、知っておく価値があること:2026年2月、中国は無税返品政策を導入した——2026–2027年にこれらのECコード(9710/9810を含む)で輸出し、6か月以内に原状で戻ってきた貨物は、輸入税が免除されうる。正確な条件は最新の税関公告を確認すること。返品量のある海外倉庫を運営しているなら、研究する価値がある。
まとめ:小さめのセラーはまず9710に慣れる——申告が速く、コストが低い。海外倉庫を回すようになったら迷わず9810——販売を待たない還付がキャッシュフローの圧力を大幅に下げる。
この裏技は本当に効いた——書類代の節約と還付金で、在庫の追加仕入れ2回分を賄えた。
Ah K(ECセラー・5年)著
英語版からの翻訳。内容に相違がある場合は英語版を優先します。






