去年の秋、長年の顧客である小型家電の販売業者から相談を受けた。釜山港の倉庫を使った配送体制で在庫を置き、日本や東南アジアへ少しずつ供給できないか、というものだ。最初は大企業のやり方で、うちのような規模には縁のない話だと思った。だが彼の次の一言が私をその場に留めた。市場近くに在庫がなければ、小口の直送1件ごとに運賃で利益の半分が消えてしまう、と。そこで、書いているのが誰なのかを正直に明かしておこう。うちの倉庫は 3,000 平方メートル、社員は私のほかに三人、フォークリフトが二台、繁忙期にはパートが数人加わる程度だ。大企業のやり方を買う余裕はない。それでもこの仕事を引き受け、計算した結果がここにある。

釜山港倉庫配送が本当に節約してくれるもの

考え方はシンプルだ。すべての小口注文を自国から直接送るのではなく、フルコンテナ1本をまとめて送り、倉庫でばらして、注文が入るたびに小口で出荷する。これが釜山港倉庫配送の核心的な取引だ。大きな入荷が1回、小さな出荷が何回も。節約は1か所ではなく3か所に現れる。

まず運賃だ。フルコンテナの単価と小口宅配の単価は、そもそも比較にならない。最初の家電の出荷はフルコンテナで送られ、到着後にばらされ、それ以降の注文はすべて直送コストの何分の一かで送られた。

次にスピードだ。港のそばに在庫があれば、注文が入った翌日に日本へ出荷できる。自国からの新たな出荷を待つ必要はない。越境販売者はみな「顧客は急いでいない」と言う。丁寧な嘘だ。先に届けた者がリピート注文を取る。

そして見落とされがちなのが、返品や交換が安くなることだ。顧客が別のモデルを希望し、在庫が自国にあれば、それはまったく新しい出荷になる。在庫がすでに港側の倉庫にあれば、内部移動1回で済む。年末になるまで誰もこの項目に気づかないが、蓋を開ければ確かな金額になっている。

もちろん、どれも無料ではない。倉庫賃料、荷役料、入出庫料金は依然としてかかる。だから正直に比較すること。直送での注文あたりの物流コストを書き出し、倉庫モデルでの賃料+荷役料を注文あたりに割り振って書き出し、低いほうの数字を選ぶ。営業担当の言葉を鵜呑みにしてはいけない。電卓で10分あれば決着がつく。

港選びについてもう1つ。いくつかの選択肢を比較し、釜山を選んだ理由は実に地味だ。日本や東南アジアへの便数が多く、混載が組みやすいこと。ターミナルに近い倉庫で、港内輸送が安く済むこと。そして実際に話ができる現地の倉庫スタッフや通関業者がいたことだ。有名な大港が、小規模倉庫にとって自動的に正しい港とは限らない。便数、距離、コミュニケーション。この3つを押さえれば、数字はついてくる。

保税保管と港内輸送:誰もが計算を間違える2つの請求

保税保管は最初は戸惑ったので、平易に説明しよう。保税倉庫に入る貨物は関税を前払いせずに入り、関税は、貨物が実際にどこへ向かい、どの国のルールが適用されるかが分かってから後で精算される。「まず置いて、行き先は後で決める」モデルでは、税金の支払いに現金が縛られない。ただし、書類の規律は通常の倉庫よりはるかに厳しい。書類1通の1文字の誤りで、貨物は動かなくなる。

私は痛い目に遭って学んだ。最初の出荷で、パッキングリストと実際の個数が二単位ずれていた。自社の倉庫なら5分の数え直しで済む話だ。保税倉庫では、正式な説明と出荷2日分のロスになった。それ以来、意図的にローテクなルールを設けている。保税出荷はすべて、まず自社で全数数え直し、写真を残し、三人で書類を突き合わせる。地味だが、それ以来一度も失敗していない。

港内輸送はもう1つの曖昧な請求だ。港に貨物が着いたことと、倉庫に貨物が着いたことは同じではない。その間には短距離の輸送がある。トラックが予約しやすいか、ターミナルでコンテナ引き取りが渋滞するか、倉庫がゲートから10分か1時間か。すべてが金と時間に変わる。私たちのアプローチも同じくローテクだ。どの倉庫と契約する前にも、ターミナルから倉庫までのルートを自分で走り、繁忙期の引き取り予約や時間外料金について尋ねる。さらに運送チームには繁忙期のコミットメントを書面でもらう。トラックを増やせるか、時間外はどう請求されるか、サプライズなしだ。その道を1回走れば、見積もりの曖昧な料金のほとんどが暴かれる。

釜山港の混載:うまくやれば節約、下手にやれば火傷

混載は、この商売で最も甘く、最も危険な部分だ。甘いのは、小口貨物がフルコンテナに近い運賃で運べるからだ。危険なのは、自分の貨物が他人の貨物と運命を共にするからだ。

私たちは一度火傷した。他の顧客の貨物とコンテナを共有し、先方の書類に問題が起き、箱全体が仕向港で余計に数日待たされた。うちの貨物は問題なかった。それでも待たされた。その後、混載のルールを3つ書いた。書類が完備し、実際にメッセージに返信する顧客とのみ混載すること。カテゴリーを近く保ち、エレクトロニクスと非エレクトロニクス、検査の重い貨物と軽い貨物を1つの箱に無理やり入れないこと。そして「相手に問題が起きたらどうするか、誰が払うか」の条項を、積み込み後ではなく積み込み前に合意書に入れることだ。友情は緊急時計画にはならない。

直感に反する点がここにある。混載を増やせば増やすほど節約になるわけではない。混載は運賃を節約するが、調整コストと待ちのリスクがかかる。小さく、急ぎで、扱いの難しい注文に混載を無理強いすると、節約以上にコストがかかることがある。私たちの経験則は、1件の注文だけでコンテナの大部分が埋まるようになったら、混載をやめて丸ごと送ることだ。安心もまたコスト削減である。

選択肢 どのボリュームに合うか コスト感 スピード感 リスク感
小口直送 ごく少量、緊急 高い ルート次第 低い
港倉庫+配送 安定したリピート注文 中程度 速い 中程度
港倉庫+混載 小口、複数顧客 低い 最も遅い 高い
フルコンテナ直送 大量、単一仕向地 低い 安定 低い

この表に正確な数字がないのは、運賃がルートや季節で変わるからだ。決める前に最新の公式運賃と実際の見積もりを確認すること。ただ方向性は正しい。すべてに勝つ選択肢はなく、自分のボリュームに合うものだけがある。

うちのような倉庫への率直な話

まず、「港倉庫」という言葉に気後れしてはいけない。ターミナルのそばにある倉庫にすぎない。基本は決して変わらない。正確な在庫、きれいな書類、正直な計算だ。そして見出しの賃料だけを比較してはいけない。総額を見ること。入出庫の荷役、ラベル貼り替え、システム料金。全部足したものが本当のコストだ。紙の上で最も安い見積もりは、しばしばサーチャージで取り戻される。

次に、初日から大きく借りてはいけない。まず1回の出荷をフルサイクルで回すこと。入庫、棚入れ、配送、出庫、照合。そのループがきれいに回ってから拡大する。うちの最初の規模はごく小さく、プロセスがきれいに回ってから広げた。小さな一歩は小さな転倒で済む。

第三に、倉庫そのものよりパートナーが重要だ。信頼できる通関業者、信頼できる港内輸送チーム、信頼できる現地倉庫マネージャー。この3人を押さえれば、貨物は大丈夫だ。選ぶときは見積もりだけを比較してはいけない。返信の速さを比較すること。真夜中に連絡が取れる相手は、少し安い相手にいつも勝つ。

そして正直な結論だ。大企業のやり方、グローバルネットワーク、システム統合、あちこちの自動化は、小規模倉庫が金を燃やせるものではない。だが小規模倉庫には独自の生き残り方がある。鋭い計算、地味なルール、厳選したパートナーだ。そうやって進めれば、釜山港倉庫配送は私たちが十分に戦えるゲームだ。

Xiao Ma(小規模倉庫経営者)著

英語版からの翻訳。内容に相違がある場合は英語版を優先します。