YMSのアポイント枠を増やすのに費用はかかりません。マウスを数回クリックするだけです。シカゴ郊外のドック40扉の物流センターが昨秋に試しました。枠は12から24に倍増し、ピークシーズンの滞貨を解消する狙いでした。ところが1週間でヤードには9台のトレーラーが溜まり、6時間待たされたドライバー3人がそのまま去り、受入チームは夜11時になっても荷下ろしを続け、翌朝には40パレットが手つかずのまま残りました。増えた12枠はキャパシティではありませんでした。ただの待ち行列でした。
私は彼らに数字を示しました。アポイントは倍増したが、人員もドックも増えておらず、1つのドックが1日に回せるトレーラー台数も変わっていない。増えた12枠はキャパシティではなかった。待ち行列だったのです。
枠は無料。ドックは有料だ。
YMSで枠を増やすのはマウスを数回クリックするだけです。受入の3つのハードな制約は1ミリも動きません。
第一に、ドック。1つのドックに1台ずつ、それが物理法則です。ドック12扉、1日10時間、平均荷下ろし90分なら、1つのドックは理想的な日で6~7台のトレーラーを回します。建物の理論上の上限は70台台で、しかも何も起きない前提です。
第二に、受入スタッフ。熟練した受入作業者は1時間に20~30パレットを処理します。カウントし、ラベルを貼り、例外を記録する。6人で10時間働けば、英雄的な日で1,500~1,800パレットです。フル積載のトレーラーは26パレットなので、スタッフの上限は1日60台程度です。人がいないドックはただの高価な建築物ですし、ドックがない人はもっと悲惨です。トレーラーが入ってこない中、立ち尽くすだけです。
第三に、フロアスペース。降ろした貨物には置き場所が必要です。ピークシーズンには建物はすでに満杯で、一時置場がいっぱいになると、荷下ろしはトレーラーの途中で止まります。2023年にロサンゼルスの食品輸入業者の倉庫を訪れました。ドック28扉、賢くスケジュールされたアポイント、それなのに一時置場はわずか300パレット分。200パレットがドックの裏で行き場を失って滞留し、受入は半日停止しました。putawayでスペースが空くのを待つしかなかったのです。ドックは空いている、人は空いている、貨物は凍結していた。
YMSが先に出していた3つの警告
ヤードはいきなり爆発したのではありません。兆候はYMSの中にずっとありました。誰も見ていなかっただけです。
第一に、定時到着率。通常は90%のトラックが時間枠を守りますが、すべてが崩壊した週には60%に落ちました。枠を詰めすぎると、1台のトラックが1時間遅れただけで、次の3台に連鎖します。定時率は常に最初に落ちる指標です。
第二に、平均待機時間。ドライバー到着から荷下ろし開始までは30分以内が目安です。2時間を超えれば、ドックに待ち行列が発生しています。4時間を超えれば、去ってしまうドライバーの割合は急上昇します。ヤードで半日を燃やしたドライバーは、来週にはその貨物を別のところに持っていきます。そして今週の入荷計画の穴は、来週の緊急輸送になり、コストは2倍です。
第三に、ノーショー率。10~15%は普通のことです。20%を超えれば、アポイントの規律は崩壊しており、運送会社は車輪で投票しています。予約しても意味がないなら、なぜわざわざ予約するのか。こうして死のスパイラルが始まります。
この3つはすべてYMSの標準レポートにあります。足りないのは、それを見る人です。私のルールはこうです。毎週月曜の朝、受入スーパーバイザーはこの3つの数字に15分を割き、赤が1つでもあればその週は枠を増やしません。かつてInland Empireの3PLにアドバイスしたことがあります。営業チームが運送会社に「柔軟性」を約束するため、毎週月曜に枠を増やし続けていました。12月には14台のトレーラーがヤードで夜を明かし、市は路上でアイドリングするトラックに違反切符を切ると脅し、2社の基幹運送会社は高速道路の向こうの競合に貨物を移しました。キャパシティのない柔軟性は、ただ長い列でしかありません。

ドックから逆算する
計算式はシンプルです。1日のアポイント上限=1ドックあたり1日のトレーラー回転台数×使えるドック数×0.85です。0.85は遅延到着、手ごわい貨物、設備故障へのバッファです。保守的だなどと言ってはいけません。ピークシーズンを通して85%を維持できれば上出来です。100%をうたう人は、スループットではなく待ち行列を測っています。
キーとなる入力、1ドックあたり1日のトレーラー台数は、測定しなければなりません。推測は禁物です。2週間分の履歴を取ります。総到着台数÷ドック数÷日数です。シカゴの現場では1ドックあたり1日4.2台と測定されました。理論値の6~7台ではありません。12ドック×4.2×0.85≈1日43台です。
ちょっと待って。彼らは24枠しか予約していませんでした。43を大きく下回っています。それなのに何が壊れたのか。分布です。24枠はすべて朝8時から午後2時の間に詰め込まれていました。6時間連続で1時間あたり4台です。チームが実際に同時に処理できたのは3~4台で、午後2時以降はドックが空きました。枠は1日の合計だけの問題ではありません。1日の中での形なのです。スタッフの実際のキャパシティに合わせて、1時間ごとに分散させます。
枠の粒度も重要です。フルトレーラーは1~2時間の時間枠、LTL混載は30分です。細かすぎれば配車担当が管理できません。ドライバーも覚えられません。粗すぎれば、1台の手ごわいトレーラーが3時間ブロックし、後ろはみんなアイドリングです。1時間から始めて、2週間データを取ってから調整します。
ノーショーに備えてオーバーブッキングすべきでしょうか。はい、でも数字をつけてください。15%のノーショー履歴なら10%のオーバーブッキングが妥当です。30%ではありません。そして実績の安定した運送会社だけです。新規の運送会社は定価通り予約します。オーバーブッキングは歴史の繰り返しへの賭けです。大きく賭けてはいけません。
最後に、アポイントと受入の間にバルブを設けます。ヤードで5台を超えるトレーラーが待機したら、列が解消されるまでYMSは枠の解放を止めます。これをやらない現場は多いです。「顧客体験」を心配して。しかし本当のところ、ドライバーにとってどちらが悪いでしょうか。ドックで6時間待つのと、明日に再予約するのと。1度去ったドライバーは、次回は枠をノーショーします。信頼はこうやって漏れていくのです。
来年のピークシーズンに枠を1つでも増やす前に、チームに1つだけ尋ねてください。1つのドックは1日に実際に何台のトレーラーを回せるのか。測定した数字で、推測でなく。この数字が正しければ、あとは算数です。
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