倉庫オーナーに必ず出すテストがあります。WMSを導入して6カ月経っても、毎朝オペレーションマネージャーを捕まえて「昨日は何件出荷した?」と聞いているなら、あなたはシステムに金を払って、超高価な書類棚を買っただけです。

2021年、私はカリフォルニア州オンタリオの3PL倉庫に入りました。12万平方フィート、SKU数4万超、ピーク時は1日2万件の出荷。WMS導入から3年、レポートモジュールもフルで購入済み。オーナーは私に「Lao Mi、正直に教えてくれ、このシステムは元を取れたか?」と聞きました。私が「毎日見ている数字は何ですか」と聞くと、答えは一つだけ。「昨日の出荷件数」。私は「ソフトウェア費用の少なくとも半分は無駄です」と伝えました。

責任者が必要としているのは「何件出荷したか」ではありません。「今日、何かが壊れそうか」です。私は6つの数字を渡し、ITにワンページにまとめるよう指示しました。朝6時に自動生成され、8時までに受信トレイに届く形です。3カ月後、オーナーは「システムへの調整の中で最もROIが高かった。しかも新しいソフトウェア費用はゼロだった」と言いました。

なぜ8時なのか。8時を過ぎれば電話が鳴り始め、現場は問題の列を作り始めるからです。ダッシュボードの価値は、シフト開始前のひと目にあります。数字を見た朝と見ない朝では、その日の回し方がまったく違います。会議室に設置されたリアルタイムのビデオウォール型ダッシュボードを見たこともあります。赤と緑で華やかで立派なものでした。3カ月後、誰も二度と見ていませんでした。オーナーにビデオウォールは要りません。必要なのは、毎朝の確かな5分間です。

今日を教えてくれる3つの数字

出荷期日遵守率。 総出荷件数ではありません。今日出荷予定だった注文のうち、出荷締め切り時刻までに実際に出た割合です。当日出荷の締め切りが午後3時なら、午後3時までに何%が出たかを測ります。私のラインは95%。それを下回れば、残りの一日は誰かが波(ウェーブ)と人員を注視しなければなりません。すべて出荷注文テーブルにあります。締め切りを適用して率を計算するだけの、5分でできる作業です。

自社の基準値に対するピックUPH。 ピッカー1人あたりの時間当たり単位処理数。業界平均とは比べません。自社の建物の履歴と比較するのです。基準値を3日連続で15%下回れば、ほぼ間違いなくスロット配置が崩れているか、波(ウェーブ)の組み方が悪いかです。ここでの落とし穴は、見栄えのいい平均値です。ピッカーが10人いて3人が手を抜いていても、平均UPHはきれいに見えることがあります。だからダッシュボードには、平均に加えてワースト3人の個人値も表示します。名指しは罰ではありません。問題が人にあるのかプロセスにあるのかを見分けるためです。

倉庫の通路でRFガンでカートンをスキャンするピッカー

残業・派遣比率。 週の総労働時間に占める、残業時間+派遣スタッフ時間の割合。これが20%を超えれば、波(ウェーブ)計画か人員モデルが壊れています。人件費が静かに暴走しているということです。財務部門はこの数字が大好きです。オペレーションは見たがりません。だからこそ、このページに載せるべきなのです。

アラートラインはどう設定するのか。勘で決めないでください。2週間走らせて基準値を取り、そこに線を引く。UPHについては、過去3カ月の自社の建物の平均とばらつきを見て、基準値より15%下にラインを設定します。そしてラインは2セット用意します。ピーク期用と閑散期用です。ピーク期は量が倍になり、UPHは自然に下がります。閑散期のラインでピーク日の評価をすれば、現場は数字のごまかし方を学ぶだけです。設定後は、オーナーの承認を毎回仰がなくても、オペレーションマネージャーが閾値を調整できるようにしておきましょう。

傾向を教えてくれる3つの数字

在庫差異。 帳簿と合わないSKUがいくつあり、金額でいくらかを表す数字。多くのオーナーは循環棚卸をコストセンター扱いしますが、私は逆に見ています。差異は倉庫の健康の体温計です。私のルールは、差異金額がその日の出荷金額の0.5%を超えたらアラート、2週連続でアラートが出たら全数棚卸です。在庫調整テーブルから取ります。調整理由コードの運用がきっちりしていないと、「紛失」と「数え間違い」の区別すらできません。

欠品キャンセル率。 在庫がなくてキャンセルされた注文の率。2%を超えれば、問題は倉庫にはありません。補充ルールか購買リードタイムの問題です。この指標は不当にオペレーションのせいにされがちなので、原因を切り分けます。スロットで見つけられないのは倉庫の問題。システムにそもそも無かったのは計画の問題。混ぜてしまえば、この数字は使い物になりません。

返品滞留日数。 RMA受領から処分までの平均日数。5日を超えればカスタマーサービスにクレームの電話が入り始め、10日を超えればクライアントの現金があなたの倉庫に寝たままになります。たいていのWMS標準レポートには含まれていません。ITに、返品注文のステータス・タイムスタンプから計算してもらいましょう。軽視しないでください。返品の速さは、3PL契約更新の際にクライアントが最初に聞いてくる数字の一つです。

レイアウトも重要です。1ページ。最も重要な数字を左上に。出荷期日遵守率です。各数字の横に赤い閾値ライン。ラインを超えれば自動でフラグが立ちます。トレンドグラフは不要です。あれはアナリストのものです。オーナーが必要なのは、「今日、何か異常はあるか」にひと目で答えることです。色は3色まで。赤、黄、緑。7色のダッシュボードも見たことがあります。クリスマスツリーみたいで、何も伝わりません。

ダッシュボード構築プロジェクトを殺す3つの落とし穴

指標が多すぎる。 40以上の指標を1ページに詰め込んだコックピットを見たことがあります。オーナーは2回開いて、それきりでした。ダッシュボードは判断のためのもので、リサーチャーのためのものではありません。6つが上限です。それ以外は、関心のある人のための詳細ページに回します。

誰も数字を信用しない。 帳簿が一つのことを言い、現場が別のことを言う。オペレーションマネージャーの「この数字は間違っている」の一言で、そのページは死にます。だからダッシュボードを公開する前に、循環棚卸を固めて、理由コードをきれいにしておきます。信頼できるデータが1です。それ以降はすべて0です。

インセンティブと切り離された指標。 波(ウェーブ)の難易度調整なしにボーナスをUPHに連動させれば、小包チームと同じUPHのハードルを課された嵩高品チームは、3カ月でベテランの半分を失います。指標は画一的でもかまいませんが、インセンティブは現場ごとに調整しなければなりません。さもなければダッシュボードは、良い人を追い出す道具になります。

最後に、6つの数字そのものを四半期ごとに見直しましょう。3カ月誰もクリックしなかった指標は削ります。「これは何を意味するんだ」と現場に聞かれ続ける指標は、定義を書き直します。ダッシュボードは作って終わりではありません。ビジネスが変われば、数字も変わります。あのオンタリオのクライアントは2年目に「返品滞留日数」を「顧客クレーム率」に差し替えました。返品プロセスは直っており、クレームが新しい弱点になっていたからです。

明日できること一つ。ITに今夜ワンページを作ってもらいましょう。BIツールは不要です。定時実行のスプレッドシートで十分です。毎朝8時までに受信トレイへ。30日間続けます。ほとんどの問題は、インシデントになる前にこの6つの数字に現れることに気づくはずです。毎朝の5分で「壊れる前に知る」を買うのです。価値のある取引です。

英語版からの翻訳。内容に相違がある場合は英語版を優先します。