まず結論から述べます。梱包ステーションの作業台の高さが間違っていると、作業者の背中が最初に壊れ、次にスループットが落ち、最後に労災の請求書が届きます。多くの倉庫は梱包効率を1時間あたりの注文件数だけで測り、背中のけがという隠れたコストを数えたことがありません。私はこの間違いを3回見てきました。作業台が高すぎれば作業者は肩を上げたまま梱包し、低すぎれば前かがみで梱包します。3か月もすれば、腰痛による欠勤届が山積みになります。
なぜ高さがこれほど重要なのか。立ち作業の梱包は反復動作です。1日に何百回もの屈み、リーチ、ラベル貼りがあり、5センチの高さの誤差は1日に何百回もの余分な屈みを意味します。人間工学に謎はありません。4つの言葉に集約されます。肘の高さです。梱包作業台の作業面は、作業者がまっすぐ立ち、肘を自然に垂らし、前腕がほぼ水平になる状態を保てるものでなければなりません。肘の高さより高ければ肩は上がったままです。肘の高さより低ければ背中は曲がったままです。どちらも違う形で間違っており、コストは同じです。
梱包ステーションの高さを段階的に設定する方法
ステップ1は、作業台ではなく人を測ることです。チームで最も背の高い人と最も低い人を測り、まっすぐ立った状態での各人の肘の高さを測り、中間の値を基準にして、作業の種類に応じてわずかに調整します。手作業が中心の軽くて小さい品目では、作業面は肘の高さよりわずかに高くてもかまいません。箱を押したりフィルムを巻いたりするような下向きの力が必要な重い品目では、作業面は肘の高さよりわずかに低くあるべきです。私はこの間違いを3回見てきました。倉庫がカタログの「標準高さ」の作業台を買い、全員が作業台に合わせ、背の高い人は前かがみになり、背の低い人はつま先立ちになります。誰も快適ではありません。
ステップ2は、高さ調整可能な作業台を買うことです。固定高さの作業台は平均的な作業者にしか合いません。調整可能な作業台は一人ひとりに合います。コストはこう数えます。調整可能な作業台は固定式より高価ですが、1件の腰痛による直接・間接コストで、調整可能な作業台が何台買えるでしょうか。その計算をした人は、もうためらいません。調整可能な作業台にはフットレストと疲労軽減マットが必要です。足元に支えがあれば、脚と背中への負担は下がります。
ステップ3は、ローテーションを設定することです。誰も2時間以上連続で立ちっぱなしで梱包してはいけません。2時間ごとに、検品や補充のような歩く作業や座る作業へローテーションします。ローテーションは怠けることではありません。背中の筋肉の回復時間です。多くのスーパーバイザーはローテーションがスループットを落とすことを恐れます。実際には、腰痛による欠勤の方がスループットをはるかに落とします。
| 作業台の高さ | 作業者の姿勢 | 結果 |
|---|---|---|
| 肘の高さより高い | 肩が上がり、腕を持ち上げた状態 | 肩と首の痛み、最初は速いが後で遅くなる |
| 肘の高さ付近 | 前腕がほぼ水平 | 最も負担が少なく、ほとんどの梱包作業に適する |
| 肘の高さより低い | 背中が曲がり、頭が下がる | 腰のけが、3か月以内に欠勤が増加 |
よくある梱包ステーションの失敗ポイント
失敗ポイント1:足元のものを調整せずに作業台の高さだけを調整することです。床面と作業台面は相対的な高さです。疲労軽減マットを敷けば、作業台の高さもそれに合わせて調整しなければなりません。片側だけ調整しても、何も変わっていません。
失敗ポイント2:誰も調整しない調整可能な作業台を買うことです。調整可能な作業台の価値はすべて、各作業者がシフトごとに1回調整することにあります。買って固定高さのままにしておけば、固定式の作業台と変わりません。シフト開始時のチェックリストに1行追加します。当番の作業者に合わせて作業台の高さを設定し、調整後にサインすることです。
失敗ポイント3:人間工学をコストのプロジェクトではなく快適さのプロジェクトとして扱うことです。腰痛の請求書は、梱包スループットの請求書と同じシートに載せるべきです。欠勤日数、代替要員の研修コスト、けがの対応時間はすべて、高さの間違った作業台に起因する下流コストです。高さを正しく設定すれば、それらの請求書は自然に下がります。
失敗ポイント4:新入社員の高さを最初の1週間で設定しないことです。新人は頼む勇気がなく、作業台がたまたまその高さになっている状態で作業し、1か月もすれば背中が最初に悲鳴を上げます。私の方法は、チームリーダーが最初の1週間で新入社員一人ひとりと一緒に高さを直接調整し、試しに10件梱包させて、1つだけ質問することです。肩は痛くないか、背中は曲がっていないか。違和感があれば、その場で再度調整します。最初の1週間で正しく設定すれば、次の3か月は順調に進みます。最初の1週間を逃せば、次の3か月の欠勤届にはその作業者の名前が入ります。私はこの間違いを3回見てきましたが、毎回同じ筋書きです。
梱包ステーションの高さの再確認:新入社員の最初の1週間で設定する
高さを設定したら、それでも再確認が必要です。再確認は年に1回の検査ではありません。3つのことです。第1に、上記のとおり、新入社員については最初の1週間で設定することです。第2に、チームや作業の種類が変わったらリセットすることです。軽い品目から重い品目へ移れば、作業台の高さは作業に合わせて変えなければならず、すべての作業に同じ高さというわけにはいきません。第3に、作業者が背中の不快感を報告したら、病欠の電話を待たずに48時間以内に再確認することです。再確認の記録はシンプルに保ちます。誰が、いつ、どの高さに設定し、作業者が何と言ったか、1行に4項目をまとめ、チームボードに掲示します。
再確認にはもう1つの利点があります。誰も報告しない作業台の問題が表面化します。引っかかる昇降機構、すり減って平らになった疲労軽減マット、緩んだフットレストはすべて、再確認のときに見つかります。作業台は道具であり、道具にはメンテナンスが必要です。メンテナンスの請求書と高さの請求書は同じ請求書です。
最後に、チームリーダーが毎週確認するためのチェックリストを示します。作業台の高さは肘の高さに設定されているか。調整可能な作業台はシフトごとに調整されているか。疲労軽減マットとフットレストは設置されているか。2時間のローテーションは実際に実行されているか。作業者は背中の不快感を報告しているか。5つの項目すべてにチェックが入れば、梱包作業台の人間工学の請求書はようやく本物の請求書になります。
Lin Xiao(WMS導入コンサルタント)著
英語版からの翻訳。内容に相違がある場合は英語版を優先します。







